C 言語 | C 言語入門 | 開発環境とコンパイラー
C 言語でプログラミングするために必要なツールの構成と開発環境について説明する。
プログラミングに必要なもの
どのような作業にも必要な道具がある。漫画を描くには原稿用紙、インク、ペン、定規、鉛筆、消しゴム、スクリーントーンが必要である。音楽を演奏するには、楽器だけでなく楽譜、譜面台、練習用のチューナー、メトロノームなども必要だろう。プログラミングも同じで、コンピューターだけがあればよいわけではない。質の高いプログラムを効率よく作るには、高度な開発環境が必要である。開発環境とは、プログラムを作るためのプログラムである。エラーを見つけるデバッガー、プログラムを書くためのエディター、開発工程を自動化する CASE ツールなどがある。これらの開発環境もプログラムで作られているため、自作することも不可能ではない。ここでは C 言語の開発に必要な基本情報を紹介する。
C 言語では、ソースプログラムをオブジェクトプログラムに変換し、その後で実行可能な形式にまとめて実行する。ソースプログラムをオブジェクトプログラムに変換する作業をコンパイルと呼び、そのためのソフトウェアをコンパイラーと呼ぶ。C 言語で書いたソースを実行するにはコンパイラーが必要である。一般的な開発手順では、テキストエディターでソースプログラムを書き、コンパイラーでオブジェクトプログラムに変換する。最後にリンカーというソフトウェアで必要なオブジェクトプログラムを結合し、実行ファイルを作成する。通常、リンカーなどの実行ファイル作成に必要なツールはコンパイラーに含まれている。
図 1. プログラム作成の流れ

コンパイラーを入手する方法はいくつかある。Windows を使う初心者であれば、Microsoft Visual C++ のような統合開発環境を利用するとよい。統合開発環境には、エディター、コンパイラー、ドキュメント、グラフィカルなソフトウェアを開発するための機能などがそろっている。C 言語のプログラムを書き、ボタンを押すだけでコンパイル、リンク、実行まで行えるため、初心者にも扱いやすく、本格的な開発にも利用できる。
インターネットで無料配布されているコンパイラーもある。たとえば、Embarcadero 社が提供していた Borland C++ Compiler などである。これは個人の開発や学習用に公開されていたコンパイラーであり、保証はないものの自由にインストールできた。ただし統合開発環境ではないため、コマンドラインから操作する必要がある。
テキストエディターで作成した C 言語のプログラムをコンパイルして実行する方法は、コンパイラーによって異なる。一般に、C 言語のソースファイルには .C 拡張子を使う。C 言語を発展させたオブジェクト指向言語である C++ のソースファイルには .CPP 拡張子を使う。
Microsoft Visual C++ や Borland C++ Compiler は C++ コンパイラーだが、C++ は C 言語と互換性があるため、C 言語のプログラムもコンパイルできる。C 言語としてコンパイルするには .C 拡張子を使う必要がある。.CPP 拡張子を使うと C++ としてコンパイルされるため、場合によってはエラーになる。拡張子にかかわらず、オプションで言語を指定できるコンパイラーもある。詳細はコンパイラーに付属する説明書を参照してほしい。